カナダ大平原のファームからの便り

カナダ・サスカチュワン州の大自然の中で農業をはじめて約10年。カナダ人の旦那、二人の娘、犬と猫と牛たちに囲まれた日々の出来事を紹介したいと思います。

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さよなら、ミスター

9月17日(月)小雨

気がふさがっていても、更新を先延ばしにしていても、帰ってこないものは帰ってこないと、わかっています。

ミスターグッドルッキング1


我が家の種牛、ミスターグッドルッキングが先週死んでしまいました。去年の冬、下痢状の便が続き、体重が減ってしまったので獣医さんに電話して様子を説明したら、「多分胃をやられていて、消化がうまくできていないのだろう。餌を替えれば持ち直すこともあるかもしれないけど、これといって治療法もない」と言われました。

とにかく餌を切らすことがないようにして、春先になってからだいぶ元通りになってきて、雌牛たちと一緒に放牧地に出したのですが、ずーっと調子はよかったのに、今月の初めになって放牧地の草がなくなってしまったので(誰よ、この敷地なら5000頭は必要っていったの )サイレージのベールを与えていました。

それを始めたら急激に体調が悪化し、先週の木曜日に死んでしまいました。いくら食べてもいくら飲んでも体内にとどめることができなかったようで、全くかわいそうなことをしました。

友達のカルバンさんに「一歳の雌牛たちの交配用に種牛が必要かもしれない」という話を以前していたのですが、金曜日の朝電話があり、「種牛まだ必要?」と聞いてくれたので、ミスターグッドルッキングが死んでしまった話をしたら、「じゃあ、うちの種牛を一頭連れてくるから。二頭で喧嘩していたんで一頭引き離して柵の中に入れてあるから」と言ってくれたのです。成牛の中でもまだ妊娠していないのもいるかもしれないので、一歳の雌牛たちをほかの牛たちのいる放牧地まで連れて行くことにしました。

7匹のこれらの雌牛たちを私が前から呼んで、学校から帰ってきたカンナに四輪バギーに乗って後ろから追ってもらいました。この雌牛たちは去年の秋離乳して以来柵の中から出たことがなかったので、うれしくて走り回って逃げていってしまうのではないかと心配しましたが、目の前にある青草を食べるのに一生懸命で、止まってばかりで私が呼んでもなかなかついてこず、カンナが後ろから上手に追い立ててくれ、全然問題なく成牛たちの群に入っていきました。3つの放牧地を通って1km程先の放牧地まで連れて行ったのですが、とてもうまくいってホッとしました。

そうしてしばらくしたら、カルバンさんが種牛を連れてきてくれました。この種牛はまた例のギャロウェー(笑)なので、これから生まれる子牛はまた「あんたはどのギャローウェー?」になるのですが、なんと言っても数が全ての北米の畜産なので、背に腹は変えられません。

カルバンさんに、「ミスターグッドルッキング(とは言わなかったけど)はどうして胃をやられてしまったんだろう?」と聞くと、「前に飼われていた所で子牛のときに濃厚飼料を食べさせられすぎて、胃が焼けてしまったんだよ。時間の問題だったんだよ。それにこの種牛はそこに2歳になるまでいたから、そこの餌をずいぶん長く食べていたからね。」「そこの種牛でほかにも問題あった人いるのかなあ?」と聞くと、「結構何回か聞いたことがあるよ」とのこと。そこでの種牛の育て方について、私たちの情報不足だったのが原因の一つであり、本当に申し訳ないことをしました。

カナダでは春先に「種牛競売」があり、純血種の種牛を育てている牧場が揃って自分のところの種牛の展示・販売をします。そこにでてくるのは精液検査済みの一歳から二歳の雄牛で、購買者はその種牛を2年ほど使い、あとは使用済みの雄牛として競りに出してしまいます。2年たつと、その種牛のメス子牛が交配の時期になるため、種牛を変えないと近親交配になってしまうからです。(もちろん、生まれたメス子牛を全て売ってしまえば、種牛を変える必要はありませんが)

そんなふうで、種牛用としてそういう競りに出てくる若牛は早く大きくなるように小さいうちから栄養価の高い餌をたくさん与えられ、胃の機能がうまく活動していないことがあるのかもしれません。

今までの種牛の中で一番大好きだった、雌牛に優しくてハンサムなミスターグッドルッキングを死なせてしまって、全く申し訳ないという気持ちでいっぱいです。

さよなら、ミスター。ほんとにごめんね。




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  1. 2007/09/18(火) 01:33:20|
  2. | コメント:16
<<秋はトウモロコシがうまい! | ホーム | あららら、霜が・・・・>>

コメント

残念でしたね。
あんなに貫禄のある立派なMr.グッドルキングだったのに、さぞやご無念でしょう。v-409
Mr.お疲れ様でした。e-466

日本でも、牛作りはルーメンを作ることとか、胃袋を作ることに尽きると言う話を良く聞きますが、実際には子牛市場に出てくる子牛たちは、早く増体してもらわないと高値の取引がされないため、かなり早い段階から濃厚飼料多給で飼育されているように思います。それが後々どう子牛、肥育牛に出てくるのか。。。v-292

ところで・・・
全米で大量にハタラキ蜂が死んでいると言う記事が新聞にありました。カナダは大丈夫?
はちみつ。。。高騰するんじゃないかしら・・・・?
  1. 2007/09/18(火) 05:22:10 |
  2. URL |
  3. おかん #H3HDo6sQ
  4. [ 編集]

あんなに愛情込めて育てていた牛が死んでしまうとは・・・
あまりに悲しすぎて言葉もありません。
もう、気持ちの切り替えはできましたか?
新しい牡牛が、新しい環境に、早く馴染んでくれるといいですね。
カンナさんはよくお手伝いをしてくれますね。
本当に頼もしい限りです。
  1. 2007/09/18(火) 11:22:31 |
  2. URL |
  3. A&M #-
  4. [ 編集]

私の牛の獣医してる友達も、”健康管理は飼養管理”といつも言ってました。
濃厚飼料のやりすぎ、肥育牛ではやっぱり深刻ですよね。
動物のためには悪いとわかっていても、利益を優先して、太らせるための不健康な食餌を与えてしまう、体力がない動物が病気にかからないように抗生物質漬けにしてしまう・・・今の酪農にはいろいろ問題がありますよね。
そういうの助けたくて、今の仕事方面に進んだわけだけど、いつまでたっても農家の方たちも動物たちも助けてあげられてないなぁ。。。なんて、時々ちょっと悲しくなっちゃいます。

ミスターグッドルッキングのご冥福をお祈りします。
次の種牛君は元気な子だといいですね!
Junkoさんも元気出してくださいね。
  1. 2007/09/18(火) 12:56:53 |
  2. URL |
  3. じゃすみん #-
  4. [ 編集]

お気の毒でしたね。
そんなことがあるんですね。ミスター君を育てた農家にとっては、大きく育てて高く売るのが最優先なのでしょうが、そのために長生きできない体になるなんて、悲しいことです。
じゅんこさんの努力や気持ちを考えると、なおさら悲しくなりますv-409
新しい牛くん、早く馴染むと良いですね。
  1. 2007/09/18(火) 13:01:57 |
  2. URL |
  3. うしまとん #-
  4. [ 編集]

家でも今までの雄牛を5歳~6歳で2頭しなせてしまいました。2頭とも肝臓が悪くなり1頭目は薬も飲ませていろんな治療もしましたがある朝、眠るように・・本当に眠るように壁にもたれて死んでいました。もう1頭は肝臓の数値はあまり悪くなかったのですが、獣医さんに診てもらってもはっきりせず最後の3日くらいは立てなくなり去年娘がカナダに戻った日に死んでしまいました。今のきくチャンはそんなことも頭において予防になるかもとおもうこととかを試しています。でもいつものそのそとしている雄は調子が悪くても分かりずらいきがします。食べるものも以外とちゃんと食べますし・・・
ミスターのこととっても残念です。
でも、私たち、ミスターに会うことが出来てとてもよかったと思っています。ミスターが寂しがらないようにともう1頭一緒に入れていたことを思い出します。
この仕事・・・いつまでも泣いていられないことがつらいところですが、いつまでも泣いていられないことが
いいところだったりしますよね。毎日それでも待っている子達がいますから。
  1. 2007/09/18(火) 15:23:05 |
  2. URL |
  3. 牛飼い #MXRHjEF2
  4. [ 編集]

(T口T)(T口T)(T口T)ダァーーーーーーv-356
ミスターが死んでしまうなんてぇーーーーv-356
いつか見た写真で、かなり痩せこけていたのは調子が悪かったからなんだねv-409
牛の胃は本当に大事。
ホルスタインも同じく、早い段階で粗飼料を食い込ませられるように育てないと、牛乳がどうとかって言う前に体を悪くしてしまいます。
コレは現在のオイラのテーマでもあり・・・。
でも、♂牛がどうやって育てられてるかって、ジュンコさんもオイラも見れないもんね。。。

ミスター、本当にお疲れさんでした。
新しい牛君(名前は?写真は?)の働きにも期待しましょう。
  1. 2007/09/18(火) 21:49:14 |
  2. URL |
  3. Beko #-
  4. [ 編集]

来年の春、

ギャロウェー君がお父さんで、
ミスターグッドルッキング君がおじいちゃんの、

かわいい子牛たちを、
じゅんこさんが、いっぱい抱っこ出来るように祈っています。

どのギャローウェー君も
みんなミスターグッドルッキング君のお孫さんです!!

元気出してくださいね。
  1. 2007/09/18(火) 23:07:12 |
  2. URL |
  3. てる #ACZVxEjU
  4. [ 編集]

おかんさんへ

どうもありがとうございます。とっても残念なことをしました。日本の牛たちもかなりの量の濃厚飼料を食べてますよね。ところで、日本の母牛っていうのはどんなものを食べているんですか?うちの牛たちは粗飼料だけなのでほかには誰も胃をこわした牛はいないんですけど。

アメリカでミツバチがウィルスにやられた話、私も聞きました。少し前にこちらの養蜂業者に聞いた限りでは、今のところカナダにはそのウィルスは入っていないそうですが、今後どうなんでしょうね?
  1. 2007/09/19(水) 23:53:38 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

A&Mさんへ

一歳の雌牛たちを移すのをかなり心配していたのですが、ほんとにうまくいってうれしかったです。カンナの手伝いがなかったら、一人ではムリだった(食べるのに一生懸命で全然ついてこなかったから)ので、ほんとに助かりました。

ミスターグッドルッキング、とても残念なことをしてしまいました。少しでもこれからの教訓になればと思っています。
  1. 2007/09/19(水) 23:56:17 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

じゃすみんさんへ

ありがとうございます。いままでの種牛で(というか、どの牛でも)胃を悪くした牛が1頭もいなかったので、なんでこんなことに?とがっかりしました。でも、もううちに来る前からそういうことになる傾向(というか原因)ができてしまっていたみたいなので、仕方なかったのかもしれません。とてもいい種牛だったのに、残念です。せめてもう一年がんばってもらいたかった・・・・・
  1. 2007/09/20(木) 00:00:27 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

うしまとんさんへ

ありがとうございます。自分たちの情報不足だったのがまず一番初めの失敗でした。そのあとは・・・・・よくわかりません。餌を替えれば良くなったのか?それとももう回復できないほど胃の機能が働かなくなっていたのか?わからないことばかりです。

ミスター、今年いい子牛をたくさん残してくれたので、短い間だったけどありがとうと言いたいです。
  1. 2007/09/20(木) 00:03:54 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

牛飼いさんへ

ありがたい言葉、本当にうれしいです。牛飼いさんのところでも種牛が死んでしまったことがあるんですね。自分たちの置かれた状況内でできるだけのことをしてやりたいと思ったのですが、残念な結果になってしまいました。

そういえば、ミスターグッドルッキングが「お友達(笑)」の去勢牛と一緒に柵の中にいたのに驚いていましたよね(笑)。その去勢牛ほかの雌牛たちも同じ餌を食べていたのに、彼だけがこんなことになってしまって、どうして?って歯がゆく思います。次の種牛(今うちにいるのはとりあえずの一時的なものなので)は離乳した時点で買って、子牛のうちからうちの餌(=粗飼料)で育てようと(私が勝手に)思っています。
  1. 2007/09/20(木) 00:10:09 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

Bekoさんへ

ありがとうーv-409v-395v-409v-395v-409v-395

あのハンサム君が死んでしまって悲しいです。でも、そういう結末にいつかはなってしまう宿命だったのかなあ・・・・わからん。

今家に来ているギャロウェーはカルバンさんに借りた一時的な種牛なのですが(こうやって貸してくれるっていうのがほんとにありがたいよね)、名前は「リトル・リーバイ(農業を始めた年にカルバンさんのところの種牛を使って(やっぱりギャロウェー)、その牛の名前がリーバイだったので)」です。写真は・・・・あとでのせます。笑うかもよ(爆)。
  1. 2007/09/20(木) 00:15:59 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

てるさんへ

ありがとうございます(グスン)。

ミスターグッドルッキングの娘をたくさん残したかったのに、今年生まれた子牛50匹ほどの中で、雌牛は19匹。メスを生んでくれ~と思っていた牛がオスを生んだりしてがっかりしたのもあったけど、何匹か後継牛にとっておくつもりです。だから、ミスターグッドルッキングの思い出はずーっととっておけるかな?
  1. 2007/09/20(木) 00:20:29 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

悲しいですね

ミスターもこんなに思ってくれる家族と過ごせただけでも幸せだったのではないでしょうか。
ファームって数え切れないくらい牛がいるからお別れももっとあっさりしているのかと思っていたけど、やっぱり一緒にいるうちに個性とか出てくるんですね。
餌の種類でこんな結果になるなんてのも勉強になりますね。
これから沢山の牛さんを幸せにしてあげてくださいね(^^)
  1. 2007/09/20(木) 14:27:56 |
  2. URL |
  3. Kiki #-
  4. [ 編集]

Kikiさんへ

どうもありがとう。何年も牛を飼っていても、私にとっては、別れはそのたびに悲しいです。ペットじゃなくって経済動物だって分かっているけど、感情のある生き物だしね。もっと何かできることがあったのではないか・・・・って、吹っ切れないところがあります。

今度のことを今後の教訓にしていくのが、せめて私のできることです。
  1. 2007/09/21(金) 14:02:21 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

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