カナダ大平原のファームからの便り

カナダ・サスカチュワン州の大自然の中で農業をはじめて約10年。カナダ人の旦那、二人の娘、犬と猫と牛たちに囲まれた日々の出来事を紹介したいと思います。

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地獄に落ちかけている話

1月9日(火)曇り 最高気温 -17度 最低気温 -21度

先週、近所の女の人が亡くなって、今日がお葬式でした。まだ61歳だったこの人は、34歳のときにパーキンソン病にかかって、いろいろな薬や治療法を試したけれども駄目だったそうです。とっても若かったのにかわいそうでした。

ビヨークデールの村でお葬式があると、私にピアノ伴奏の役割が回ってきます。もう少し大きい町なら(人口2000人の隣町ティズデールでも)教会ごとに伴奏者がいて担当するのですが、この村は小さいため「カトリック」と「プロテスタント(アングリカンとユナイテッド)」の二つの宗派しかなく、伴奏はどちらも仏教徒の私です(ーー;)

お葬式はキリスト教式で行われますが、この村の人たちほとんどは普段教会へ行くことがないため(行くのはごく限られた家族のみ)、誰かが亡くなると「さて、それではお葬式をしないといけないから葬儀屋さんに頼んで牧師さんに連絡とってもらわないと」ということになり、牧師さんはいつもお葬式のときに「この2-3日間、OOさんの家族と一緒に過ごす時間を持って、いろいろ知り合うことができました」と言うのです(要するにそれまで全く面識なし)。

家族の希望を聞いて式中に参列者みんなが歌う3-4曲の賛美歌が選ばれ、それをコーラス隊のリーダーのペギーさん(この方は敬虔なカトリック信者)に伝え、ペギーさんから私に連絡が回ってくるという次第です。

なぜか先週末この牧師さんから直接私に電話があって曲のリストをくれ、そのあとで「毎週の礼拝の伴奏をしてくれませんか?」と聞かれたのです。「ガーティーさん(という名前のギターを弾くおばさん・・・プロテスタントの信者でコーラス隊のメンバー。68歳の平均年齢を吊り上げているうちの一人ですが、とっても元気です)はどうしたんですか?」とたずねると、「引退したいということなので。」とあっさり。「申し訳ないけど、今ダンナが出かけているし、農家の面倒も見ないといけないので、都合が悪いんですけど。誰か他にいませんか?」と尋ねたものの、全く心当たりなし。

何年か前に頼まれて、4人くらい(ガーティーさん、私、あと二人ピアノを弾ける人)で持ち回りにしてやったことがありますが、ガーティーさんは信者だから大体来るものの、二人は他の町の教会に移ってしまったりして、その時も貧乏くじを引いたのは、信者でもない私でした。そのあとやめさせてもらったのですが、牧師さんが入れ替わったこともあり、この前クリスマスのときに頼まれて行ったのを牧師さんが見て、また私に声をかけてきたのだと思われます(ガーティーさんは上手なのにひどくナーバスになるタイプで、ナーバスだけならまだしも、「私できるかしら?」って百万回ぐらい聞いてくるのでちょっと困る。お葬式が始まる前に15分くらいBGM程度に曲をひくのに、以前はガーティーさんのギターとデュエットをしていたのですが、そのたびに「大丈夫かしら・・・・」と聞かれ、「大丈夫ですよ。」と励ましてきたものの、あるときお葬式の10分くらい前になっても現れず、家に電話してみたら「できるかどうか不安だわ。私行くべきかしら?どうしましょう・・・」と言われ、ビックリ。「もう駄目、私、ついていけない」と電話をペギーさんに手渡してしまった私でした。

さて、牧師さんに「やりたくないって言うんですね。」とか言われてしまったし(そんなこと言ってません。私は都合が悪いから困るといっただけなのに)、何でこうなるんだ・・・・ 「誰かほかにいるといいですね。」といって電話を切りました。前のときもそうだったけど、参列者は見た限りでは気が向いたときだけ来るけど、私が行かないと「伴奏者がいなくちゃねえ・・・」という目で見られる。

そのあとすぐにコーラス隊のペギーさんから電話があったので、牧師さんから電話があって曲名を聞いたことを伝えたら、「ヘンねえ、お葬式の曲については私から連絡するって言ったのに。」と不思議がっていました。事の顛末を伝えて、「今ごろ藁人形作って釘さして『ジュンコ~、地獄へ落ちろ~』って言ってると思うけど」と言ったら、『あーら、じゃあきっと私も同罪よ(なにやったか知らないけど)。それじゃ、地獄で会いましょうね。ハハハ」と高らかに笑いながら電話を切ってしまいました。

「上手になろう」とかよりも、練習の後のお茶が楽しみなコーラス隊(みんなにとっては社交クラブ)を引っぱって(ついてきてないけど)みんなを励ましながら(空回りだけど)がんばっているペギーさんの前向きな姿勢にいつもすごいなあと心を打たれます。みんな隣の人とのおしゃべりが忙しくて話半分でしか聞いてないから、私だったらぶっちぎれていると思うのに、すごい忍耐力です。

教会の方は、ぜひガーティーさんに続けてもらいたいものです。

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  1. 2007/01/10(水) 14:15:57|
  2. 田舎のお話
  3. | コメント:16
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コメント

相変わらずいそがし日々ですね。亡くなられた方も安心して天国に召されたことでしょう。 
コーラス隊の方々も、淳子さんの伴奏があるからこそ、いつも楽しく歌ったりおしゃべりしたりすることが出来るのでしょう。それに立派なリーダーがいることも、コーラス隊が続いていく理由でしょうね。ご苦労様です。地獄へ落ちる心配はなさそうね。
  1. 2007/01/10(水) 15:52:57 |
  2. URL |
  3. A&M #-
  4. [ 編集]

複雑ですね~!!
私達、ブログを読んでいる人間は淳子さんの事情が本当に良くわかるから、淳子さんの言い分を『当然!!』だと思うんだけれど。。。
賛美歌の全部の曲は無理でも、よく歌われる曲だけカセットに録音って言うのはダメですかね?
何かの発表会かなにかで、楽器がなかった時に録音した伴奏でやったことがありました。(でも、それは曲が決まっていて3曲くらいだったから)

ペギーさん、偉い!!強い!!

お嬢さんが言っていた、「みんな、古いから」を思い出してしまいましたが笑い事じゃないんですよね。
人の生死ですものね。困ったわねぇ。。。e-282e-282
  1. 2007/01/10(水) 17:06:49 |
  2. URL |
  3. おかん #H3HDo6sQ
  4. [ 編集]

本来は信者がやるものですもんねぇ、ピアノ伴奏。
教会も人数が少ないと言っても、年寄りが多いから近くの町と合同でやるってのも難しいだろうし(週ごとに交代で牧師さん(神父さん?)が回るところもあるって聞いたこともありますが)。
やっぱり私も解決策としてはカラオケ賛美歌がいいと思うなぁ。
ちょっと味気ないですけどね。
ペギーさんのような方がいてくださるのは、町にとって本当にいいことですよね!地獄で会っても笑って話ができそうな方だなぁ。Junkoさんも楽しんでくださいね~♪
  1. 2007/01/10(水) 17:33:28 |
  2. URL |
  3. じゃすみん #-
  4. [ 編集]

淳子さんが教会に奉仕する姿勢、宗教を越えて素晴らしいでね。それが、もし、しょうがなく・・・でもi-230。うちのニプウィンの従兄弟夫婦は、毎朝(!ビックリだけど毎日!)子供達と聖書の一節を劇にして神様について考えているみたい。信心が強いです。でも、教会には普段通ってないと言ってました。一方、東京に住む私は日曜に教会に通っていますが、信心の深さを考えたら、恥ずかしくて口が裂けても信者だと言いたくない気持になった覚えがあります。淳子さんはホントに忙しそうだから、ペギーさんが不安にならないように、(私も色々後ろめたいので)お祈りしたいと思いますi-239
  1. 2007/01/10(水) 17:34:32 |
  2. URL |
  3. パティシエ #-
  4. [ 編集]

小さな町ならではの不思議な話ですね。
普通は信者さんがやるんでしょうに、仏教徒(ほんとですか?…ごめんなさい笑)に回ってくるとは。フクザツ。
それにしてもいつも町で大活躍されているんですね、素敵です。
  1. 2007/01/10(水) 19:23:34 |
  2. URL |
  3. azu #PynBBHHs
  4. [ 編集]

ガーティーさん面白すぎる~!(他人事?)
藁人形って外国もあるんですか?へー!
でも、牧師さんに呪われても仏教徒だから大丈夫♪(笑)
特技ゆえに損をするっていうのも、なんともやりきれない話ですねー(^^;)
  1. 2007/01/10(水) 21:01:33 |
  2. URL |
  3. うしまとん #-
  4. [ 編集]

すみません・・・深刻なお話なのにガーティーさんの一説は映画のワンシーンにでてきそうで、思わず笑ってしまいました。
本当にスミマセン・・・。
国がかわっても『田舎』というのはどこも似たようなかんじですね。
ウチも『婦人部』の集まりや地区の会館掃除に行かないと
あとでひどい目(?)に合わされます・・・。
それで地獄に落ちるなら、落ちてやろうじゃんか!!

ペギーさんが居れば地獄も明るく過ごせそう・・・。
重ね重ねスミマセヌ・・・。
  1. 2007/01/10(水) 23:13:09 |
  2. URL |
  3. Beko #-
  4. [ 編集]

A&Mさんへ

えへへ、どうでしょうね。今日は大吹雪なのでお葬式が昨日で本当によかったです。
  1. 2007/01/11(木) 05:08:28 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

おかんさんへ

そうですね。カセットか何かに日曜礼拝でよく歌われる賛美歌を録音して、番号でもふっておけば、いいですよね。今度機会があったら(ペギーさん通して)提案してみます。ありがとう♪
  1. 2007/01/11(木) 05:11:38 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

じゃすみんさんへ

ビヨークデールの教会も小さいので(人口が少ない)、牧師さんは隣町(ポーキュパインプレイン)と掛け持ちです。だから、教会を維持していくのに皆さん一生懸命だと思うのですよ。だけど、私ほんとに時間がないから・・・・この前だって教会の時間(日曜日の午前中)は除雪してたし(実はしばらくはまってたんだけどね)、そういうことをしなくちゃいけないから、ちょっと勘弁願いたいって感じです。

ま、地獄に行ったら暑いらしいから(灼熱地獄とかなかった?)この極寒の生き地獄よりいいかもね(笑)。
  1. 2007/01/11(木) 05:19:03 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

パティシェさんへ

こんにちは。おっしゃるとおり、とっても敬虔なクリスチャンの皆さんもいるんですよ。公立学校がキリスト教にのっとった教育をしないからという理由で(私から見ればそれが当たり前なんですけど)ホームスクーリング(要するに学校に通わせずに家で教えるってことですよね)をする人たちもいるんですよ(私の村にはいませんが)。すごい徹底ぶり。よっぽどの信念と覚悟がないとできませんよね。

  1. 2007/01/11(木) 05:24:34 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

AZUさんへ

活躍じゃないんですよ。ほかに人がいないんで私に回ってくるんですわ。仏教徒と言ってもそれも特に信仰しているわけではなく、家が(もちろん日本の)代々仏教だというだけです。

AZUさんが言ったとおりの「小さな町の不思議な話」のひとつです(笑)。
  1. 2007/01/11(木) 05:27:35 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

うしまとんさんへ

ほんと、笑っちゃいますよね。私も緊張するし、心配性のタイプだから気持ちは分かるんだけど、お葬式の10分前になって家の電話から「行った方がいいかしら?」って言われたって・・・・・一気に力が抜けてしまいましたよ。

藁人形のこと、ペギーさんは笑ってたけど、どうなんでしょうね?
  1. 2007/01/11(木) 05:31:41 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

Bekoさんへ

笑ってくれていいんですよ。ガーティーさん、私も疲れさせてくれましたから。

こちらの人たちは、家族がなくなると悲しいのはもちろんなんですが、「これでもう痛みや苦しみから解き放たれて神様の近くで幸せに暮らしているから」という思い(考え)があるようで、お葬式もあまりじめじめしていず、割とポジティブな感じです(「OOさんの人生をお祝いしましょう」と言うせりふをよく聞く)。歌う賛美歌も明るい歌が多いです。

ペギーさん、バイタリティーの固まりでほんと、見習いたいです(地獄でゆっくり見習う機会あるかも 笑)。
  1. 2007/01/11(木) 05:42:09 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

あー。これでやっと眠れます(笑)

なんて、なんかちょっと理不尽に迷惑なような、不愉快なような話ですが、なんだかjordefarmsさん含め登場する人物の会話(受け答え)がみんな映画に出てきそうで、メリケン映画(イメージ)みたいな会話が日常なんだなぁ、と妙なところで感心してしまいました。
「やりたくないって言うんですね」なんて言われたら、ついその気はないのにのせられてしまいそうなところを、婉曲ながらはっきり断っているところが見事です!

私ももうちょっと気のきいた受け答えができる大人になりたいなぁ(笑)
  1. 2007/01/11(木) 22:36:16 |
  2. URL |
  3. みっちゃん #-
  4. [ 編集]

みっちゃんへ

安心して眠っていただけます?よかった(笑)

でも、「都合が悪いのですみません」(I'm sorry, but it is not convenient・・・・(あとは理由))と言っているのに、「やりたくないんですね」(So, you don't want to do it.)とか言われて全然違うじゃん!!!と悲しくなりました。

でも、お葬式が吹雪の前でほんとによかったです。吹雪の日だったらどうなっていたんでしょうね?
  1. 2007/01/13(土) 15:59:03 |
  2. URL |
  3. jordefarms #-
  4. [ 編集]

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